素直になれたら
今年も残すところあとわずか。
みなさま、どんな1年を過ごしましたか? 年を重ねれば重ねるほど、1年が過ぎるのがあっという間になります。
最近、クライアントさん達のお話を聞いていて思うのが、年を重ねても、いいえ、年を重ねているからこそ、「素直さは大事だ」ということ。
自分の要求を素直に言葉にせずに、「どうして◯◯してくれないの?」 と、相手を責める発言ばかりしてしまう人、というのがいます。
その裏には、自分の正義を振りかざして、相手の言動をおかしいと断じたり、私はこんなにしてあげているのに、なんでもっと感謝してくれないの?と不満に思ったりする、心が潜んでいます。
例えば、一緒に暮らしているパートナーが、家事をしてくれないことが気になったとき、「ねえ、洗い物してくれない? 私は洗濯物干してるから」と言う代わりに、「ねえ、私がひとりで家事してるのに、なんで自分だけ休んでるの?」と言ってしまう人がいます。
恋人がなにかしてくれたときに、「嬉しい! ありがとう!」と言う代わりに、「◯◯してくれたのはいいんだけど、△△だったのは良くなかったよね」と、ダメ出しをしてしまう人もいます。
デートだから、とハイヒールで出かけたら、外を歩くプランだったとき、「ごめん、今日はおしゃれしてハイヒールなの。たくさんは歩けないから、移動に乗り物を使いたいな」という代わりに、何も言わずにいて、最後に「あなたのせいで歩かされて足が痛いのに、なんで思いやってくれないの?」と怒ったり、泣いたりする人もいるでしょう。
こういう些細なことの積み重ねで、恋人や夫婦の関係は、驚くほどに悪化します。責められる方は、何をしても責められるので、萎縮してびくびくしたり、不貞腐れて何もしなくなったり、もっと悪ければ、批判ばかりする相手から離れていきます。
批判している方はしている方で、日々不満があるわけですから、ストレスも多く、常に怒っている状態になっていきます。
もし、恋人や夫婦の関係が悪くて悩んでいる人がいたら、相手の悪いところや、不満なところを考える前に、自分の素直な欲求が何か、をしっかり見つめることが必要です。
相手が家事を分担してくれない。自分の方が家事をたくさんしている。というのが不満だったとして、じゃあ、自分の欲求は何?と自分に聞いてみます。
その答えは、人によって違います。自分も仕事で疲れているから、家事をそんなにしたくない、のかもしれないし、恋人や夫婦関係は対等がいいのに、自分が下のような気がすることが嫌、なのかもしれません。もしかしたら、家事をするのは嫌じゃないけど、自分のしていることにもっと気づいて、感謝してほしい、ということもあるかもしれないし、他のカップルと比べてうちは・・・と考えていて、人に自慢できる恋人/配偶者でいてほしい、というのが願いのこともあるかもしれません。
そして、自分の素直な気持ちがわかったら、なぜそれをそのまま伝えられないのか?という問いにぶつかります。ついつい相手を批判したり、嫌味っぽく言ってしまうのはどうしてだろう?と。
そこには、素直に自分の要求を相手に伝えると「わがまま」と思われるから言えないとか、素直に言ってもどうせ聞いてもらえないと思っているとか、自分の価値観や過去の経験に紐づく何かがあります。
こういうふうに、少しずつ内省を深めていくのが、カウンセリングルームのなかで起きていること(の一部)です。自分を見つめていった先で、素直に要求を伝えて、相手に素直に感謝する自分になれたら、恋人/夫婦の関係にも変化が訪れるはずです。
(M.C)
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