私が帰りたい場所
みなさま こんにちは。こんばんは、かな。また新しい一週間が始まりましたね。
月曜日、それも蒸し暑い月曜日となると、外に出るのも、動き回るのも、いつも以上に気怠い感じがいたします。
こんなときは、理想の場所でも想像して、心だけでも快適な場所に行こうかと思って書いてみます。
「私が帰りたい場所」と言われて、最初に思い浮かんだのは、東北地方にあった祖父母の家でした。実際には住んだことはなく、子供の頃、毎年夏のお盆の頃に帰省していた場所です。
だから、心に浮かぶ風景は、大きな木が青々と茂って、キラキラと木漏れ日が光る、夏。
祖父母の家は雪が深い地域にあったので、吹雪の日でも家の中に雪が吹き込まないように、玄関が二重になっていて、ふたつめの扉を入ると、土間がありました。
土間は、真夏の昼間でも薄暗くて、少しひんやりしています。土間の先に、祖父母が日常を過ごしている居間があって、その向こうに開け放った掃き出し窓があり、まるで居間と裏山がつながっているような感じがするほど、自然と一体化した家だった、と記憶しています。
子供だった私は、いとこたちと、たくさん山で遊びました。木の枝にロープをかけただけのターザンロープとか、木の上に横板を渡しただけの、即席の木のおうちとか。今の東京で、小学校低学年の子供がそんなもので遊んでいたら、確実に止められそうな遊びをたくさんしていたと思います。赤とんぼを指の先に止める遊びとか、セミの抜け殻探しとかもしました。自分のきょうだいと、いとこたち、合わせて12人も子供がいたので、遊び相手に困ることもなく、雨が降れば家の中で、永遠に遊んでいました。
そう、とにかく、祖父母の家にいた夏は、ずっとずっと遊んでいました。ゲームもないし、お金がかかる遊び場もないし、ひたすらに、山や川で(それも川の水はとてもとても冷たくて、全然入っていられなかったのに)遊んだ夏。
夕方になると、みんなでワゴン車に乗せられて、近所の日帰り温泉に行くのが楽しみだったっけ。母や伯母たちや、いとこたちと、みんなで入る大きなお風呂は、それ自体が遊びみたいなものでした。
温泉に向かう夕方は蝉の声、真っ暗になった帰り道には蛙の声がにぎやかで、夜空には満天の星が輝き、流れ星がいくつも通り過ぎました。
ああ、あの、自然の中で思い切り遊んで、祖父のつくったスイカをみんなで食べて、くたくたになって眠ることを繰り返していた夏に、帰りたいなあ・・・
(M.C)
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